子育て・ベビー用品

妊婦の足がつる原因と今すぐの対処法・受診すべきサイン【こむら返り】

くらべてナビ

妊娠中に足がつったら、つま先をゆっくり体側に引いてふくらはぎを伸ばすのが基本の対処。中期〜後期につりやすい理由と予防、片脚だけの腫れ・歩くと強くなる痛みなど血栓症を疑うサインを産婦人科の公式情報で整理。気になる症状は必ずかかりつけへ。

結論

つった瞬間は、足をまっすぐ伸ばし、つま先を体側(お腹の方)にゆっくり引き寄せてふくらはぎを伸ばす。これが複数の産婦人科で紹介されている基本の対処です。落ち着いたらふくらはぎを軽くマッサージを。

ただし、片脚だけの腫れ・歩くと強くなる痛みは血栓症の可能性があるため、早めに受診を。妊娠中は血液が固まりやすく、静脈血栓症のリスクが高まるとされています。「いつもの足つり」と決めつけないことが大切です。

この記事でわかること

実体験メモ(夫として)

この記事は、妻が妊娠中に足がつりやすくなって悩んでいたことがきっかけです。「妊娠中はよくあること」と聞く一方で、どこまでが様子見でよくて、どこからが受診なのかがわからず不安だったので、夫である私が産婦人科・医療機関の公式情報を調べてまとめました。同じ状況のご家庭の参考になればうれしいです。

⚠️ 最初に大切なこと:本記事は一般的な情報の整理で、診断・治療の代わりではありません。症状の感じ方・経過は一人ひとり異なります。気になる症状は必ず、経過を診ているかかりつけの産婦人科に相談してください。

つった瞬間の対処法——つま先をゆっくり体側へ

いま足がつって痛い人は、次の手順を試してください。世田谷区の冬城産婦人科医院、エナレディースクリニック(医師監修)、京都の身原病院の公式解説に共通する方法です。

  1. 足をまっすぐ伸ばす
  2. つま先を、ゆっくり体側(お腹の方)に引き寄せる——足の指を甲の方へそらすイメージで、ふくらはぎの筋肉を伸ばします
  3. 痛みが落ち着いてきたら、ふくらはぎを軽くマッサージする

冬城産婦人科医院の解説では、つま先をお腹に向けるようにしてふくらはぎを伸ばすと筋肉の緊張がほぐれて治りやすいとされています。身原病院でも、足の指を甲の方へそらしてふくらはぎをマッサージすると痛みが治まってくると紹介されています。

⚠️ 急に強く伸ばさない

痛いからといって勢いよく伸ばすのではなく、「ゆっくり」引き寄せるのがポイントです。エナレディースクリニックの解説でも「つま先をゆっくり体側に引き寄せる」とされています。

なぜ妊娠中は足がつりやすいのか

こむら返りは妊娠中期から後期にかけて多くなるとされています。新宿南口レディースクリニックの解説では頻度は40%〜60%に及ぶともいわれ、冬城産婦人科医院では約半数、身原病院では約7割の妊婦が経験するとされるなど、経験する妊婦は4〜7割程度と紹介されることが多いです(頻度は出典により差があります)。身原病院によると、就寝時に起こりやすいとされています。

原因として、各産婦人科の解説では次のような要素が挙げられています。

要因内容(各院の解説より)
ミネラルバランスの変化カルシウムなどのミネラル不足に加え、循環血流量の増加で血液が薄まり、血中のミネラルバランスが崩れるとされる(冬城産婦人科医院)
子宮の増大による血流・姿勢の変化大きくなったお腹と急激な体重増加で足の筋肉に負担がかかり、下半身の血流が悪くなるとされる(身原病院)。子宮増大による姿勢の崩れと下肢の筋肉負担の増加も挙げられる(冬城産婦人科医院)
筋肉疲労ふくらはぎの筋肉疲労や局所の循環不全(新宿南口レディースクリニック)
冷え・血行不良体の冷えや血行不良(エナレディースクリニック)
運動不足運動不足による血行障害(冬城産婦人科医院)

背景として、MSDマニュアル家庭版によると、妊娠中の血液量はほぼ50%増加し(赤血球より水分量の増加の方が大きい)、大きくなる子宮が骨盤部の静脈を圧迫して脚から心臓へ戻る血流が妨げられ、むくみが生じやすくなるとされています。つまり、足がつりやすいのは妊娠にともなう体の変化の結果であり、「自分の何かが悪い」わけではありません。

予防のためにできること

各産婦人科の解説で紹介されている予防策を整理しました。いずれも「これで必ず防げる」というものではなく、体調に合わせて無理のない範囲で取り入れてください。

このほか、散歩など負担のかからない運動や、枕・バスタオルなどで少し膝を曲げて寝る工夫も紹介されています(身原病院)。

「ただの足つり」ではないサイン——血栓症の可能性

ここがこの記事でいちばん伝えたい部分です。

⚠️ こんなときは早めに医療機関へ

歩行時に足の痛みが強くなる・片脚だけ腫れてくる・片方のふくらはぎがむくんで痛い——このような場合は、こむら返りではなく血栓症かどうかの鑑別が必要とされています(新宿南口レディースクリニック)。たかこレディースクリニック(医療法人玲聖会)の解説でも、片方のふくらはぎがむくんで痛いときは早めに医療機関へとされています。夜間・休日でも、ためらわずにかかりつけの産院に連絡してください。

妊娠中は血液が固まりやすくなり、静脈血栓症のリスクが高まるとされています。たかこレディースクリニック(医療法人玲聖会)の解説によると、妊娠中および出産後12週間の静脈血栓症の発症頻度は年間1万人あたり妊娠中5〜20人・出産後40〜65人。妊娠後期は血液の凝固機能が高まること、腹腔内で静脈が圧迫されること、血液量が約1.4倍に増加することなどが理由として挙げられています。予防としては、弾性ストッキング・こまめな水分補給・1時間以上同じ姿勢を続けないことが紹介されています。

一方で、MSDマニュアル プロフェッショナル版によると、深部静脈血栓症の症状として挙げられる腓腹部(ふくらはぎ)の浮腫・痙攣痛・圧痛は正常な妊娠でも生じることがあり、症状だけでは区別できません(非特異的)。診断は通常ドプラ超音波検査で行われる、医師の領域です。「たぶん大丈夫」と自己判断せず、上のサインに当てはまるときは受診して確かめてもらうのがいちばん安心です。

薬・漢方は自己判断で使わない

こむら返りに使われる漢方薬として芍薬甘草湯があります。冬城産婦人科医院の解説では、筋肉の緊張をほぐす作用があり速効性があるとされ、産婦人科で処方されることがあります(処方は医師の判断が前提です)。

ただし、市販品を自己判断で使うのは別の話です。

漢方薬もサプリメントも「自然だから安全」ではありません。使う前に必ずかかりつけの産婦人科医に相談してください。

まとめ

本記事は一般的な情報の整理であり、診断・治療の代わりにはなりません。気になる症状があるときは、必ずかかりつけの産婦人科にご相談ください。

出典・ご確認先

妊娠週数の確認は 妊娠週数計算ツール、入院・出産の準備は 出産準備チェックリスト(無料・保存できます)をどうぞ。後期の心配ごとは 逆子のリスク も参考に。子育て記事の一覧は 子育て・ベビー用品 へ。

よくある質問(FAQ)

妊娠中に足がつったとき、その場でどうすればいいですか?

足をまっすぐ伸ばし、つま先をゆっくり体側(お腹の方)に引き寄せてふくらはぎを伸ばす方法が、複数の産婦人科で紹介されています。痛みが落ち着いてきたら、ふくらはぎを軽くマッサージします。急に強く伸ばさず、ゆっくり行うのがポイントです。

妊婦はどれくらいの割合で足がつるのですか?

産婦人科の解説では、こむら返りは妊娠中期から後期にかけて多くなり、経験する妊婦は4〜7割程度と紹介されることが多いです(頻度は出典により差があります)。就寝時に起こりやすいとされています。

ただの足つりと危ない足の痛みは、どう見分ければいいですか?

歩行時に痛みが強くなる、片脚だけ腫れる・むくんで痛いといった場合は、血栓症かどうかの鑑別が必要とされています。妊娠中は血液が固まりやすくなり静脈血栓症のリスクが高まるため、片方のふくらはぎがむくんで痛いときは早めに医療機関を受診してください。診断は超音波検査など医師の領域で、自己判断はできません。

こむら返りに芍薬甘草湯を自分で買って飲んでもいいですか?

芍薬甘草湯は産婦人科で処方されることがある一方、市販の一般用製品でも「妊婦または妊娠していると思われる人は服用前に医師・薬剤師・登録販売者に相談すること」とされています。医療用の添付文書でも妊婦への投与は「治療上の有益性が危険性を上回る場合のみ」とされているため、サプリメントも含め、自己判断で使わず必ずかかりつけ医に相談してください。