子育て・ベビー用品

沐浴はどこでやる?落下事故78件の場所別内訳|洗濯機と浴槽の蓋

くらべてナビ

国民生活センターが2025年12月17日に公表した資料では、医療機関ネットワークに寄せられた入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故78件のうち、落下場所は浴槽の蓋18件・洗濯機14件。一方、骨折や頭蓋内損傷12件の発生場所は洗濯機5件が最多でした。事故は入浴・沐浴の最中より前後が約6割です。

結論

沐浴の場所は「おすすめランキング」ではなく、どこで事故が起きているかから決めたほうが早い、というのがこの記事の立場です。
国民生活センターが2025年12月17日に公表した資料では、医療機関ネットワークに寄せられた入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故78件の落下場所は、浴槽の蓋18件(23%)/洗濯機14件(18%)/抱っこ13件(17%)の順。
ところが、骨折や頭蓋内損傷を負った12件では順番が入れ替わります。洗濯機5件(42%)/テーブル3件(25%)/抱っこ3件(25%)/浴槽の蓋1件(8%)。件数がいちばん多いのは浴槽の蓋、けがが重いのは洗濯機——この落差が、場所を決める前に知る価値のある事実です。
もう一つ。事故は「最中」より「前後」が約6割(46件)でした。準備・脱衣・着替え・片付けのほうです。

この記事でわかること

実体験メモ

先に立場を書きます。2026年10月に第一子(娘)が生まれる予定で、私はまだ育児をしていません。沐浴の経験は一切ありません。ベビーバスも使ったことがなく、湯温も抱き方も赤ちゃんの反応も、この記事には一行も書けません。私はいま、「どこでやるか」を決める前の段階にいます。
場所を決めるために公的資料を読んでいて、想定と違ったのがここでした。事故が起きているのは「入れている最中」より、その前後だったからです。「沐浴の場所」と聞いて思い浮かぶのはベビーバスを置く場所ですが、その前後に赤ちゃんを一瞬置く場所のほうが、件数としては問題になっていました。
この記事は、これから決める側として資料の数字を確かめた記録です。使ってみた感想ではありません。

この記事の情報の扱いについて

本文の数値は、国民生活センター『入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故に注意! -浴槽の蓋や洗濯機の上には寝かせないで-』(2025年12月17日公表)の報告書PDF(全17ページ)を直接読み取ったものです。
この記事では、沐浴の手順を書きません。「この場所なら安全です」という判断も書きません。資料から言えるのは「この場所で事故が起きている」までで、その裏返しは書かれていないからです。実際の進め方は、産院の指導、自治体の両親学級・保健師、かかりつけ医、そして使う製品の取扱説明書に従ってください。お子さまのけがや体調に関する判断は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

まず、78件が「何の数字か」から

母数の性質を先に確認します。ここを飛ばすと、以降の割合はすべて誤読されます。

この78件は、医療機関ネットワークに寄せられた事故情報です。消費者庁と国民生活センターの共同事業で、消費生活において生命または身体に被害が生じた事故に遭い、参画医療機関を受診した事故情報を収集する仕組みです(2010年12月運用開始)。全国のすべての病院ではありません。

含まれるもの含まれないもの
参画医療機関を受診した事故情報それ以外の医療機関を受診した事故
2020年4月1日〜2025年10月31日の伝送分それ以外の期間
家庭内の入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故家庭外の事故、落下以外の事故
医療機関にかかる程度のけが受診に至らなかった事故・ヒヤリ

定義も確認しておきます。資料の注記によると、「入浴・沐浴に伴う」とは、入浴・沐浴の準備から片付けまでを示します。78件には、湯につけている最中だけでなく、脱がせる・拭く・着替えさせる・片付ける、といった場面が最初から含まれています。

この記事が絶対に書かないこと

「◯%の家庭で落下が起きている」とは書けません。医療機関ネットワークは、受診した事故だけが集まる仕組みです。受診に至らなかった事故は入らず、結果として重い事故に偏る性質があります。言えるのは「医療機関に届いた78件を分析すると、こうなっていた」までです。
また資料には、件数は本公表のために特別に精査したものである旨の注記があります。他の公表資料の件数とそのまま足し引きできる数字ではありません。なお割合は小数点以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない箇所があります(資料自身の注記)。

落下場所の内訳(n=78)|1位は浴槽の蓋、2位は洗濯機

落下事故の内容(n=78)件数割合
浴槽の蓋18件23%
洗濯機14件18%
抱っこ13件17%
子ども用品8件10%
ソファや椅子8件10%
テーブル7件9%
その他10件13%

上位3つ(浴槽の蓋・洗濯機・抱っこ)で45件、全体の約6割です。注目したいのは、「ベビーバスをどこに置くか」だけの話になっていないこと。洗濯機・ソファや椅子・テーブルは、湯につけている場所ではなく、その前後に赤ちゃんを置いた場所です。

4番目の「子ども用品」8件は、バウンサーやベビーベッドなど寝かせるための製品です。資料は、子ども用品から落下した事例のほとんどが「ベルトを締めていなかった」など誤った使用によるものでしたとして、取扱説明書に従った使用を呼びかけています。「抱っこ」13件に近いテーマとして、同じ医療機関ネットワークの別の公表資料を 抱っこ紐の落下事故138件 で整理しています(抱っこひもに限った集計で、本記事の13件とは別の資料)。

けがをした部位(n=78)は、頭部64件(82%)、顔面9件(12%)、全身2件(3%)、胸部・背部・大腿下腿・不明が各1件(1%)。8割以上が頭部です。資料は「頭部が大きい子どもは、頭から落下するため頭部を受傷することが多く、落下高さによっては重篤なけがを負う危険性があります」と説明しています。落ちる高さが、そのままけがの重さに効くという構図です。

重いけが12件の発生場所|順位が入れ替わる

ここがこの記事の核です。78件の危害の内容はこうなっています。

危害の内容(n=78)件数割合
擦過傷61件78%
頭蓋内損傷8件10%
骨折4件5%
その他5件7%

骨折4件と頭蓋内損傷8件を合わせた12件が、資料の言う「重篤なけが」です。この12件がどこで起きたかが、先ほどの順位とずれます。

骨折及び頭蓋内損傷の発生場所(n=12)件数割合
洗濯機5件42%
テーブル3件25%
抱っこ3件25%
浴槽の蓋1件8%

並べ替えると、浴槽の蓋は18件(落下最多)→1件、洗濯機は14件→5件(重篤最多)、抱っこは13件→3件、テーブルは7件→3件。資料の見出しは「重篤なけがである骨折や頭蓋内損傷を負った事故の約4割は、洗濯機から落下したものでした」です。件数がいちばん多い場所と、けががいちばん重い場所は、同じではない。場所選びで参照すべきなのは、件数だけではないということになります。

分母は12件です。割合として一般化しないでください

この表の分母は12件で、1件が約8ポイントに相当します。洗濯機とテーブルは2件差であり、「洗濯機はテーブルより1.7倍危険」といった読み方はできません。また「浴槽の蓋は1件だから軽い」も成り立ちません。蓋については資料が別途湯の入った浴槽に落下した場合の溺水の危険性を指摘しており、骨折・頭蓋内損傷の件数だけで比べられないからです。
言えるのは「重篤なけが12件のうち5件は洗濯機からの落下だった」という事実までです。

事故は「最中」より「前後」に多い

タイミングの内訳です。

事故発生のタイミング(n=78)件数割合
入浴・沐浴前後(準備・片付け・着替えなど)46件59%
入浴・沐浴中25件32%
不明7件9%

約6割は、入れている最中ではありません。準備、脱がせるとき、拭いて着替えさせるとき、片付けるとき。この2つは、中身もはっきり違います。

前後の46件|8割は「目撃していない」

事故の瞬間を目撃していないものが38件(83%)、目撃ありは8件(17%)でした。そのとき寝かせていた場所はこうです。

寝かせていた場所(n=46)件数割合
洗濯機14件30%
子ども用品6件13%
テーブル6件13%
ソファや椅子5件11%
抱っこ3件7%
浴槽の蓋3件7%
その他9件20%

資料は「準備などで親が乳児から目を離した際の事故が多く、中でも洗濯機から落下する事故が多くみられました」とし、浴槽の蓋を開けるなど短時間目を離したすきの事例もあったと書いています。

中の25件|9割は「目撃している」

前後とは逆で、目撃ありが22件(88%)、目撃無しは3件(12%)。場所も入れ替わります。

寝かせていた場所(n=25)件数割合
浴槽の蓋13件52%
抱っこ10件40%
ソファや椅子1件4%
テーブル1件4%

前後と最中では、目撃の有無がほぼ裏返しです。

突き合わせると見えること

上の3つ(落下場所n=78/前後n=46/中n=25)は、資料では別々の図です。同じ場所の数字を横に並べます。以下は資料に表として載っているものではなく、本記事が図の数値を並べたものです。

場所全体(n=78)前後(n=46)中(n=25)差
浴槽の蓋18件3件13件2件
洗濯機14件14件0件0件
抱っこ13件3件10件0件
子ども用品8件6件0件2件
ソファや椅子8件5件1件2件
テーブル7件6件1件0件
その他10件9件—1件
合計78件46件25件7件

「差」の列の合計7件は、タイミング不明7件と一致します。そのうえで読み取れるのは2点です。

つまり、洗濯機と浴槽の蓋は、危ない場面そのものが違います。洗濯機は「準備や着替えで目を離す数十秒」、浴槽の蓋は「見ている最中に蓋がずれる・子どもが動く」。同じ置き場所の話でも、対策の当たりどころは同じではありません。

月齢の偏り|洗濯機の14件は全員が6カ月以下

落下した乳児の月齢は、約8割(64件)が月齢6カ月以下でした。資料は、寝返りが始まる時期である月齢4〜5カ月での事故がやや多いほか、比較的動きの少ない月齢3カ月以下の乳児でも落下事故が起きていたとしています。場所ごとの偏りもあります。

「まだ動かないから大丈夫」という前提が、資料の中では成立していません。資料の中では「まだ動かないから大丈夫」という前提が成立していません。

洗濯機の天面について報告されていること

資料は再現テストの結果も載せています。洗濯機のタイプに限らず落下のリスクがあるほか、重篤なけがを負う危険性が高いと考えられました、というのが見出しです。

そして、どちらのタイプも高さは100cm前後。資料は、その高さから乳児が落下すると頭蓋骨の骨折など中程度の頭部損傷が生じる可能性が高くなると考えられる、としています。

根拠として挙げられているのがHIC(頭部傷害リスクの評価基準)です。HIC値が1,000に達すると、致命的な頭部損傷が生じる確率が0%ではなくなり、中程度の頭部損傷(頭蓋骨の骨折など)が90%程度の確率で生じるとされています。資料は産業技術総合研究所のシミュレーションを引いて、洗濯機の高さが100cmとすると、フローリングにクッションマットを敷いた床であってもHIC値は1,000を超えると書き、1歳未満の乳児は頭蓋骨が薄いため、骨折や頭蓋内損傷を負うリスクはより高くなるとも記しています。

このHIC値は「シミュレーション」です

ここで示されているのは、1歳児が床と水平な状態(寝かせた状態)で落下したと想定した場合のシミュレーション値であり、実際の事故の測定値ではありません。床材の条件も資料に明記された特定のもの(クッションマットはEVA樹脂製12mmなど)です。「マットを敷いても無意味」とも「低ければ安全」とも読まないでください。

事例を1つだけ引きます。

【事例1】保護者が乳児を入浴させるため、洗濯機の上に寝かせて脱衣させていた。一瞬目を離した間に床へ落下した。(事故発生年月:2025年2月、0歳5カ月、女児)

資料の消費者へのアドバイスは、「乳児を洗濯機の上に寝かせることは、絶対にやめましょう」。これは私の意見ではなく、国民生活センターが見出しとして掲げている呼びかけです。業界・事業者に対しても、消費者が理解しやすい表示等を行うよう要望が出されています。

浴槽の蓋には「ベビーバスを乗せない」と書いてある

「ベビーバス 置き場所」で候補に挙がりやすいのが浴槽の蓋です。ここは、製品側にすでに表示があります。

浴槽の蓋は、家庭用品品質表示法にて定められた表示が求められているほか、一般財団法人製品安全協会の「プラスチック浴そうふたのSG基準(CPSA0017)」で種類・強度・表示等が規定されています。資料が挙げているSG基準の表示には、「ふたがずれたり、たわんだりして浴そう内に転落することがあるので、手をついたり、乗ったり、座ったりしないこと。」に加えて、「ベビーバスをふたの上で使用しないでください。転落する恐れがあります。」があります。

再現テストでも、蓋の上に湯を入れたベビーバスを置いて動かしたところ、浴槽の蓋がずれてベビーバスとともに落下することがあったと報告されています。月齢が上がって蓋の上で寝返りなどをした際には、洗濯機と同様に落下する危険性があったともされています。

【事例4】浴槽の蓋の上にベビーバスを乗せ、乳児の沐浴を行っていた。蓋がずれてベビーバスごと乳児が浴槽に落ちた。(事故発生年月:2025年4月、0歳1カ月、男児)

浴槽の蓋の場合、落ちる先が湯の入った浴槽になり得ます。資料は消費者へのアドバイスの中で、浴槽の蓋から湯の入った浴槽に落下した場合は、外傷を負うだけでなく、溺水の危険性もあると明記しています。落下高さの話とは別の危険が重なる、ということです。この記事は蓋の種類ごとの良し悪しを判定しません。手元の浴槽の蓋とベビーバス、それぞれの取扱説明書・本体表示を、購入前・使用前に読んでください。

キッチンや洗面台の数字は、資料のどこに出てくるか

「シンクでやるか、洗面台でやるか」で迷っている人が知りたいのはここだと思います。先に書くと、この資料からキッチン・洗面台の安全性を判定することはできません。数字が出てくる場所だけ正確にお伝えします。

医療機関ネットワークの78件の内訳(浴槽の蓋・洗濯機・抱っこ・子ども用品・ソファや椅子・テーブル・その他)には、キッチン・洗面台という区分はありません。該当があれば「その他10件」に含まれる形になります。両者が独立した選択肢として出てくるのは、同じ資料に収録された消費者へのアンケート調査のほうです。性質がまったく違うので、先に条件を確認します。

このアンケートは「経験がある人だけ」に聞いたものです

調査対象は、全国の20〜49歳の男女で、現在乳児の育児をしている、または過去3年以内に乳児の育児をしていた保護者のうち、入浴・沐浴に伴い乳児が落下した、または落下しそうになった経験がある人。2025年9月に、調査会社の登録モニターを対象としたインターネットアンケートで実施、対象人数は515人です。
つまりこの内訳は「落下(またはヒヤリ)を経験した人の中での分布」であり、一般的な家庭での発生率でも、場所ごとの危険度でもありません。「その場所を使っている人が少なければ件数も少なくなる」という効果が混ざるためです。

その515人が、落下した(しそうになった)際に乳児を寝かせていた場所です。

寝かせていた場所(n=515)件数割合
子ども用品(バウンサー、ベビーベッドなど)158件31%
洗濯機76件15%
浴槽の蓋74件14%
抱っこしていた61件12%
ソファや椅子45件9%
大人用ベッド23件4%
テーブル21件4%
洗面台20件4%
キッチン10件2%
その他27件5%

洗面台20件・キッチン10件。数としては少ないほうです。ただし、これを「洗面台やキッチンは安全」と読むことはできません。この調査は使用率を測っていないからです。資料には、比較材料になる別の数字もあります。落下した(しそうになった)経験がない人(7,276人)に、「入浴・沐浴の際、一時的に乳児を寝かせておくときに最も多い場所」を聞いた結果です。

床3,011件(41%)/子ども用品2,995件(41%)が突出し、以下ソファや椅子323件(5%)、大人用ベッド226件(3%)、テーブル174件(2%)、キッチン137件(2%)、浴槽の蓋120件(2%)、洗面台71件(1%)、洗濯機60件(1%)、その他159件(2%)。

資料は、「床」及び「子ども用品」が全体の約8割を占めており、落下の危険性がない床に寝かせることが事故防止策の一つと考えられましたとまとめています。消費者へのアドバイスでも、乳児を寝かせる必要がある場合は、浴槽の蓋など落下する危険性がある場所ではなく、床などの安全な場所を選ぶことが挙げられています。

この2つの数字を、直接引き算しないでください

515人への質問は「落下した(しそうになった)際に寝かせていた場所」、7,276人への質問は「一時的に寝かせておくときに最も多い場所」で、設問がそもそも違います。前者は特定の1回の出来事、後者は普段の習慣です。「洗濯機は15%対1%だから◯倍」といった計算は成り立ちません。
この記事が書けるのは、資料自身が「落下の危険性がない床に寝かせることが事故防止策の一つと考えられました」と結論づけているという事実までです。

その場所に寝かせていた理由も公表されています。着替えをさせやすいため148件(29%)/浴室や脱衣所が狭いため137件(27%)/その場を離れる必要があったため116件(23%)/近くの寝かせやすい場所であったため63件(12%)。どれも、うっかりではなく合理的な理由です。腰をかがめずに済むという理由でシンクや洗面台が候補に挙がるのも、この並びと地続きです。

頻度も公表されています。その場所に寝かせることが日常的にあったかはほぼ毎回214件(41.6%)/たまに(週1回以上)178件(34.6%)で、資料は「7割以上の人が週1回以上の頻度でその場所に乳児を寝かせており、日常的な行動の中に事故の危険性があると考えられました」としています。

一人で回す前提の段取りそのものは、この記事の範囲外です。洗っている間の待たせ方や風呂上がりの動き順は 赤ちゃんのワンオペお風呂の入れ方 に分けてあります。

場所を決める前に確認できること

最後に、公的機関の呼びかけと確認先を並べます。判断は、ご家庭の間取りと赤ちゃんの状態によります。

国民生活センター(2025年12月17日公表)の消費者へのアドバイス

  1. 乳児を洗濯機の上に寝かせることは、絶対にやめましょう
  2. 乳児を寝かせる必要がある場合は、浴槽の蓋など落下する危険性がある場所ではなく、床などの安全な場所を選びましょう
  3. バウンサーなどの子ども用品を使用する際は、取扱説明書に従い正しく使用しましょう

確認先

沐浴の手順やベビーバスの種類は 沐浴のやり方とベビーバスの選び方 に、買う場所・買い方は ベビー用品はどこで買う? に分けてあります。この記事は「どこでやるか」に絞りました。

私がこれからやるのは、ベビーバスを決める前に脱衣所で「一瞬置く場所」をどこにするかを先に決めることです。「沐浴の場所」と聞いて思い浮かぶのはベビーバスの置き場所ですが、資料が示しているのはその前後です。前後46件という数字を見たあとでは、順番が逆だったなと思っています。

この記事で断定していないこと

まとめ

洗い方・待たせ方の段取りは 赤ちゃんのワンオペお風呂の入れ方、沐浴の手順とベビーバスの種類は 沐浴のやり方とベビーバスの選び方 をどうぞ。

出典・ご確認先(2026年8月時点で確認)

※公表資料は更新されます。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。安全に関わる条件は、必ず製品同梱の取扱説明書とメーカー公式の記載に従ってください。沐浴の進め方や赤ちゃんの体調の判断は、自己判断せず産院・かかりつけ医・保健師にご相談ください。

関連記事:赤ちゃんのワンオペお風呂の入れ方/沐浴のやり方とベビーバスの選び方/抱っこ紐の落下事故138件/ベビー用品はどこで買う?。カテゴリ一覧は 子育て・ベビー用品 へ。

よくある質問(FAQ)

沐浴の場所を決めるとき、まず何を知っておくべきですか?

「どこで事故が起きているか」です。国民生活センターが2025年12月17日に公表した資料によると、医療機関ネットワークに寄せられた入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故78件の落下場所は、浴槽の蓋18件(23%)、洗濯機14件(18%)、抱っこ13件(17%)、子ども用品8件(10%)、ソファや椅子8件(10%)、テーブル7件(9%)、その他10件(13%)でした。なお、この78件は参画医療機関を受診した事故情報の集計であり、全国のすべての事故件数ではありません。

件数がいちばん多い場所と、けがが重い場所は同じですか?

違います。件数の最多は浴槽の蓋18件ですが、骨折や頭蓋内損傷を負った12件の発生場所は、洗濯機5件(42%)、テーブル3件(25%)、抱っこ3件(25%)、浴槽の蓋1件(8%)でした。報告書は「重篤なけがである骨折や頭蓋内損傷を負った事故の約4割は、洗濯機から落下したもの」と書いています。ただし分母は12件と少なく、1件が約8ポイントに相当します。

事故は沐浴させている最中に起きているのですか?

78件のうち、入浴・沐浴中は25件(32%)で、準備や片付け、着替えなどの入浴・沐浴前後が46件(59%)と多くなっています(不明7件・9%)。前後の46件では事故の瞬間を目撃していないものが38件(83%)で、寝かせていた場所は洗濯機14件(30%)が最多でした。一方、入浴・沐浴中の25件では目撃ありが22件(88%)で、場所は浴槽の蓋13件(52%)、抱っこ10件(40%)でした。

洗濯機の上は、ドラム式なら平らだから大丈夫ですか?

報告書は「洗濯機のタイプに限らず落下のリスクがある」としています。ドラム式は天面が平坦なものが多く一見安定して見えますが、天面の上で寝返りをすると落下する危険性があるとされ、縦型は天面が前方に5〜15度程度傾斜しているものが多く、寝返りをしなくても手足の動きなどで滑り落ちる危険性があるとされています。どちらも高さは100cm前後です。報告書の消費者へのアドバイスは「乳児を洗濯機の上に寝かせることは、絶対にやめましょう」です。

浴槽の蓋の上にベビーバスを置くのはどうですか?

浴槽の蓋の側に、置かないよう求める表示があります。一般財団法人製品安全協会の「プラスチック浴そうふたのSG基準(CPSA0017)」では、「ベビーバスをふたの上で使用しないでください。転落する恐れがあります。」といった表示をすることが求められています。報告書の再現テストでも、蓋の上に湯を入れたベビーバスを置いて動かしたところ、蓋がずれてベビーバスとともに落下することがあったと報告されています。手元の蓋の表示と取扱説明書を確認してください。

落下事故を経験していない人は、どこに寝かせているのですか?

同資料のアンケートで、落下した(しそうになった)経験がない7,276人に「入浴・沐浴の際、一時的に乳児を寝かせておくときに最も多い場所」を聞いた結果は、床3,011件(41%)、子ども用品2,995件(41%)で、この2つで約8割を占めました。報告書は「落下の危険性がない床に寝かせることが事故防止策の一つと考えられました」としています。ただしこれは経験がある515人への質問(落下時に寝かせていた場所)とは設問が異なるため、単純な比較はできません。