AIで会社・サービスの紹介資料(スライド)はどこまで作れるのか。実際に自分のサイトの媒体紹介資料10枚をAIで作った全手順を、ゴール設定→構成→文言→図解→仕上げの順に公開。非プログラマーが再現できるコツと失敗もまとめました。
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紹介資料をAIで作るコツは「構成・文言・図解のたたき台をAIに任せ、数字の裏取りとデザインの仕上げは自分がやる」という役割分担。これで白紙から作るより体感でずっと速くなります。ただしAIが埋めた数字をそのまま載せるのは事故のもと。数字は必ず実データに置き換えてください。
この記事は、プログラミングをしない運営者が、実際に自分のサイト「くらべてナビ」の媒体紹介資料10枚をAIで作った全手順を、うまくいった点と詰まった点も含めて正直にまとめた実例レポートです。
「サービスや会社の紹介資料、AIでどこまで作れるんだろう」——そう思って、私は実際に自分のサイトの紹介資料をAIで作ってみました。結論から言うと、構成・文言・図解のたたき台まではAIがかなり肩代わりしてくれる一方、数字の裏取りと“AIっぽさ”を消す仕上げは人がやる必要がありました。この記事では、その全手順を順番どおりに公開します。
実体験メモ
今回作ったのは、自分のサイト「くらべてナビ」の媒体紹介資料10枚。表紙から、サイト紹介・3つのカテゴリ・選ばれる理由・独自ツール・運営者紹介・成長・収益モデル・問い合わせまでを、ブランドカラーで統一してPowerPoint形式(.pptx)でダウンロードできる状態まで持っていきました。一番の学びは「AIが出した数字をそのまま載せかけた」失敗。成長を示す数値がAIの下書きに入っていて、危うくそのまま使うところでした。検算したら根拠のない数字。以来、数字は必ず空欄で受け取り、自分の実データで埋めるようにしています。
この記事の要点
- AIが得意なのは構成・文言・図解のたたき台。数字の裏取りとデザインの仕上げは人。
- 作る前に「誰に・何を・どう動かす」=ゴールを決める。
- 構成→文言→図解→デザイン→数字の順で小分けに進めると安定する。
- AIが埋めた数字はそのまま載せない。必ず実データに置き換える。
- 機密・未公開の数字は入れない前提で使う。
なお、ツールを横断した汎用的な「AIでのスライド作成ハウツー」は AIでパワポ・プレゼン資料を時短する方法 にまとめてあります。この記事は、それを踏まえて実際に1つの紹介資料を作った実例に絞って書きます。
AIで紹介資料はどこまで作れる?
まず期待値をそろえます。今回やってみて分かったのは、AIは「たたき台を速く出す」のは得意でも、「そのまま提出できる完成品を出す」のは苦手、ということです。工程ごとに分けると役割がはっきりします。
| 工程 | AIの得意・不得意 | 人の仕事 |
|---|---|---|
| 全体構成(何枚で何を語るか) | 得意:切り口の案を速く出す | どの構成で行くか決める |
| 各スライドの文言 | 得意:下書き・言い換え | トンマナ調整・言い切りの判断 |
| 図解・比較表の要素整理 | 得意:要素の並べ方の案出し | レイアウトの仕上げ |
| 実績数値・シェア・料金 | 不得意:誤りを“それらしく”混ぜる | 実データで裏取り・置換 |
| ブランドカラーと最終体裁 | 不得意:細部が崩れやすい | 人が統一して整える |
ポイントは、AIの出力は「完成品」ではなく「たたき台」として扱うこと。特に紹介資料は数字と見た目が信用に直結するので、ここを取り違えると危険です。役割分担の考え方は AIで仕事を時短する始め方 でも詳しく書いています。
【実例】自サイトの紹介資料10枚をAIで作ってみた
まず、実際に作った10枚の構成を先にお見せします。「媒体紹介資料(メディアキット)」としてよくある型を、AIと相談しながら固めていきました。
| 枚 | スライドの役割 | 中身のねらい |
|---|---|---|
| ① | 表紙 | サイト名・キャッチ・ロゴで第一印象を作る |
| ② | サイトとは | 何のメディアか・誰の役に立つかを一言で |
| ③ | 3つのカテゴリ | 家づくり/子育て/AIの3本柱を紹介 |
| ④ | 選ばれる理由 | 実体験・独自データ・無料ツールという強み |
| ⑤ | コンテンツ規模 | 記事数などの数字で信頼感を示す |
| ⑥ | 独自ツール一覧 | 自作の診断・計算ツールを並べる |
| ⑦ | 運営者紹介 | 誰が書いているか(E-E-A-T)を明かす |
| ⑧ | 成長 | アクセスなどの伸びを図で見せる |
| ⑨ | 収益モデル | どう成り立っているかの導線図 |
| ⑩ | 問い合わせ | URL・連絡先で次の行動へ促す |
この10枚を、ブランドカラーで統一してPowerPoint(.pptx)で出力し、そのままダウンロードして使える状態まで持っていきました。ここから、実際にたどった手順をステップ順に紹介します。
この10枚、どれくらいで作れた?
指示を出してから、ダウンロードできる.pptxになるまでざっくり15分ほどでした。内訳は、構成と各スライドの文言のたたき台をAIに出させるのが数分、スライドの生成そのものはほぼ一瞬。そして残りの大半は「AIが入れた数字を実データに直す確認」と体裁の微調整です。作る時間より“確かめる時間”のほうが長い——これが正直な実感でした(かかる時間は、こだわりや修正回数で変わります)。
実際に作った10枚を、サンプル版としてそのままダウンロードできます。構成やデザインの参考にどうぞ(※⑧成長グラフの数値はサンプルです。自社の実データに置き換えてお使いください)。
この10枚は「作り方を説明するための実例」です。⑤や⑧の具体的な実績数値そのものは、この記事には載せません(数字の扱いは後半で説明します)。
ステップ0:ゴールと骨子を決める(誰に・何を・どう動かす)
AIに触る前に、これだけは自分で決めました。ここが曖昧だと、AIは当たり障りのない一般論しか返しません。
- 誰に:この資料を渡す相手は誰か(例:提携を検討している担当者)
- 何を:一番伝えたい中心メッセージは何か(例:実体験と独自データが強み)
- どう動かす:読んだ相手に、最終的にどう動いてほしいか(例:問い合わせ・提携検討)
紹介資料は「読み終えた相手にどう動いてほしいか」で構成が変わります。ここを言語化してから指示を出すと、たたき台の的中率が段違いでした。ゴールと制約の決め方は AI依頼の「ゴール・制約・評価基準」の決め方 にまとめてあるので、迷ったら先にこちらを。
ステップ1:構成(骨子)をAIに出させる(コピペで使える指示例)
ゴールが決まったら、いきなり文章を書かせず、「見出しレベルの構成だけ」を出させます。ここで全体の骨組みを固めておくと、後がぶれません。
あなたは媒体紹介資料(メディアキット)づくりの相談相手です。次の条件で、紹介資料の構成案(スライドごとの見出しと一言メモ)だけを作ってください。本文はまだ書かないでください。 ・渡す相手:〔誰に〕 ・一番伝えたいこと:〔何を〕 ・相手にしてほしい行動:〔どう動かす〕 ・想定枚数:〔例:10枚前後〕 ・条件:表紙で始まり問い合わせで終わる、1スライド1メッセージ
返ってきた構成に「運営者紹介をもっと前に」「成長のスライドを1枚足して」のように会話で直していくと、骨子が短時間で固まります。指示文そのものの組み立て方は AIプロンプトの書き方 完全ガイド が参考になります。慣れないうちは、当サイトの プロンプトビルダー で指示文の骨組みを作るところから始めても構いません。
ステップ2:各スライドの文言をAIに下書きさせる(指示例)
構成が固まったら、スライドを1枚ずつ(またはまとめて)下書きさせます。ここでも「たたき台」と割り切るのが大事です。
次のスライド構成をもとに、各スライドに載せる本文の下書きを作ってください。 ・1スライドの文字は少なめ(箇条書き3〜4行まで) ・専門用語は避け、〔読み手〕が一読で分かる言葉で ・実績の数字・固有名詞は〔 〕で空欄にして、私があとで実データを入れます 【構成】(ここにステップ1の構成を貼る)
数字や実績をあえて空欄にさせておくのが最大のコツです。こうすると、AIが誤った数字を“それらしく”埋める事故を防げて、あとで実データを差し込むだけで済みます。私が失敗したのは、まさにこの空欄化をサボった回でした。
ステップ3:図解・グラフ・比較表のたたき台を作らせる
文字ばかりのスライドは伝わりにくいので、④選ばれる理由や⑨収益モデルは図解にしました。パワポ上の見た目そのものはAIには作れませんが、「どの要素をどう並べるか」の設計は得意です。
このスライドの内容を図解にしたいです。次の3案を、それぞれ要素と配置の説明(テキスト)で提案してください:①比較表 ②手順を示すフロー ③対比を示す2列レイアウト。それぞれ、どんなときに向くかも一言添えてください。
返ってきた案から合うものを選び、実際のレイアウトは人が組みます。特に「選ばれる理由」を他メディアと対比させる場面では、比較表がよく効きました。表が伝わる理由と作り方は 比較記事に比較表を入れると伝わる理由 にまとめています。表にできる内容なら、AIにMarkdownの表として出させてコピペするのも速い方法です。
ステップ4:“AIっぽさ”を消すデザインの整え方
たたき台の見た目は、放っておくと「いかにもAIが作った資料」になります。私が“AIっぽさ”を消すために実際にやったのは、次の3つです。
- 下線や自動装飾バーを多用しない:強調は色と太さで足りる。線を増やすほど散らかって見えます。
- モチーフを1つ決めて全ページで反復:今回は色付きの円を見出し脇に置き、全10枚で同じ位置に繰り返しました。要素が反復すると一気に“作り込んだ感”が出ます。
- 色数を絞ってブランドカラーで統一:使う色は主役1色+補助1〜2色まで。カラフルにするほど素人っぽくなります。
要素を詰め込みがちなAIの下書きを、1スライド1メッセージまで削るのもここでの仕事です。「情報を足す」より「削って余白を作る」ほうが、紹介資料は締まって見えました。
ステップ5:数字のファクト確認と仕上げ
最後に、空欄にしておいた数字を自分の実データで埋めます。ここが紹介資料でいちばん神経を使うところです。
- ⑤コンテンツ規模の記事数:管理画面の実数を数えて記入。「約」を付けるかどうかも実態に合わせる。
- ⑧成長の数値:解析ツールの実測値だけを使い、推測やキリのいい概算では埋めない。
- ⑥独自ツール一覧:実在して公開しているものだけを載せる。「作る予定」は載せない。
AIが下書き段階で数字を入れていたら、その数字は一度すべて疑って、実データと突き合わせる。これが今回いちばんの教訓でした。紹介資料の数字は会社やサービスの信用そのものなので、ここだけは近道をしません。
AIが埋めた数字はそのまま載せない
本記事の手順で得られるのは、あくまで下書き(たたき台)です。AIは実績数値・シェア・料金などを、事実と違っても“それらしく”埋めることがあります。紹介資料に載せる数字・固有名詞・実績は、公開前に必ず自分の一次データで裏を取り、置き換えてください。各AIツールの料金や対応機能も改定されるため、最新は各公式サイトで確認してください。機密・未公開情報の取り扱いは、必ずお勤め先のルールに従ってください。
よくある失敗
私自身がやった/やりかけた失敗を、そのまま共有します。紹介資料づくりでは特に効きます。
- AIが出した数字をそのまま載せる:一番危ない失敗。成長や実績の数字は必ず実データに置換する。空欄で受け取るのが予防策。
- 盛り込みすぎる:AIの下書きは要素が多め。1スライド1メッセージまで削らないと、何が言いたいか伝わらなくなる。
- AI感を放置する:下線だらけ・色多すぎ・モチーフなしのまま出すと、信頼感が下がる。デザインの統一は人がやる。
- 機密・未公開の数字をそのまま入力する:紹介資料には未公開の実績が絡みがち。固有名詞や実数は伏せて相談し、実データは手元で差し込む。機密の扱いは 仕事でAIを使うときの情報漏洩・セキュリティ対策 を先に確認しておくと安心です。
まとめ:たたき台はAI、判断と数字の裏取りは自分
- 紹介資料づくりは、構成・文言・図解のたたき台をAIに任せることから始める。
- 作る前に 「誰に・何を・どう動かす」=ゴール を決める。
- 構成→文言→図解→デザイン→数字の順で小分けに進めると安定する。
- AIが埋めた数字はそのまま載せない。必ず実データに置き換える。
- AI感は人が消す(下線を減らす・モチーフ反復・ブランドカラー統一)。
自分のサイトの紹介資料10枚を実際に作ってみて実感したのは、「速さ」の正体はタイピングではなく“考える順番”だということ。順番さえ決まれば、AIは頼れる下書き役になります。ちなみに作業のお供のコーヒー代くらいは、下の応援ボタンからいただけると励みになります。
AI活用の全体像は AI活用 完全ガイド、汎用的なスライド作成のハウツーは AIでパワポ・プレゼン資料を時短する方法 をどうぞ。ほかのAI活用術は AIツールのカテゴリ一覧 からも探せます。
よくある質問(FAQ)
AIで紹介資料(会社・サービスのスライド)はどこまで作れますか?
「全体構成のたたき台」「各スライドの文言の下書き」「図解や比較表の要素の整理」まではAIが得意で、白紙から作るより体感でずっと速くなります。一方で、載せる数字の裏取り、ブランドカラーやトンマナの統一、AIっぽさを消す最終の体裁づくりは人の仕事です。今回、自分のサイトの紹介資料10枚を実際にAIで作りましたが、たたき台はAI・判断と仕上げは自分、という役割分担が現実的でした。
AIが作った紹介資料をそのまま提出していいですか?
そのまま提出するのは避けてください。AIは実績数値やシェア、料金などを、もっともらしく“それらしい数字”で埋めてしまうことがあります。紹介資料に載る数字は会社の信用に直結するため、必ず自分の実データに置き換えてから使いましょう。私は最初、AIが出した成長の数値をそのまま載せかけて、検算したら根拠のない数字だったという失敗をしました。数字は空欄で受け取り、手元で差し込むのが安全です。
AIで作った資料の“AIっぽさ”はどうすれば消せますか?
見た目のクセを減らすのが近道です。具体的には、下線や自動で入る装飾バーを多用しない、色付きの円やアイコンなどモチーフを1つ決めて全ページで繰り返す、色数を絞ってブランドカラーで統一する、の3点が効きました。AIの下書きは要素を詰め込みがちなので、1スライド1メッセージまで削るとぐっと締まって見えます。
紹介資料の機密情報や未公開の数字をAIに入れても大丈夫ですか?
会社のルール次第ですが、未公開の実績・顧客名・個人情報などはそのまま入力しない前提で使うのが基本です。構成や言い回しを相談するときは固有名詞を伏せる・仮の数字に置き換えるなどして相談し、実データは自分の手元で差し込みます。詳しくは仕事でAIを使うときの情報漏洩・セキュリティ対策の記事も参考にしてください。
パワポ(PowerPoint)形式のファイルまでAIに作らせられますか?
テキストや表の下書き、スライドごとの要素整理まではAIが得意で、ツールによってはスライド形式の出力まで対応するものもあります。ただし出力されたデザインはそのままだと崩れやすく、ブランドカラーや細部の体裁は人が整える前提です。最終的にはパワポやデザインツールで人が仕上げる、と考えておくと期待値を外しません。ツールの対応機能は改定されるため、最新は各公式サイトでご確認ください。