子育て・ベビー用品

NUNA ベビーカー10モデル比較|SG表記はIXXA swivだけ

くらべてナビ

NUNAの日本正規ベビーカー10モデルを公式スペックで並べると、安全基準欄に「SG」と書かれているのはIXXA swivだけで、残る9機種はENでした。SG基準とEN規格の関係、重量を横並びにできない理由、最後まで悩んだサイベックスMelio Carbonとの比較まで整理します。

結論

日本で買えるNUNAのベビーカー10モデルの公式スペックを1行ずつ書き出したところ、安全基準の欄に「SG」と書かれているのはIXXA swivの1機種だけで、残る9機種はすべて「EN」でした。しかも対象の書き方も、IXXA swivだけが「生後1ヶ月から体重15kg(生後36ヶ月頃)」=日本のA形の書き方で、他は「新生児〜22kg」=EN規格の書き方です。同じブランドの中で基準の体系が混ざっている——ここを知っているかどうかで、他社と比べるときの見方が変わります。
※SGとENは優劣を比べるものではありません。理由は本文で詳しく説明します。

この記事でわかること

実体験メモ

先に立場を書きます。2026年10月に第一子(娘)が生まれる予定で、私はまだ子育てをしていません。ベビーカーはNUNAの「IXXA swiv」フォレストを購入済みですが、出産前なのでまだ一度も押していません。だからこの記事に、押し心地・重さの体感・折りたたみやすさ・段差の越えやすさ・電車での取り回しは一切書けません。書けるのは、高島屋のPOPUPで知り、NUNAの実店舗でも実物を見て、最後までサイベックスのMelio Carbonと迷ったうえで高島屋で買うまでの過程と、そこで公式サイト・公的資料を突き合わせて確認した内容だけです。使ってみた感想を書いた記事は他にいくらでもあるので、この記事は買う前に何を見るかだけに絞りました。

この記事の情報の扱いについて

本文の製品スペックは、2026年8月時点で各社の日本公式サイトに記載されていた内容です。仕様・表記・取り扱いモデルは予告なく変わります。価格には触れていません(変動が早く、記事に書いた時点から古くなるためです)。安全に関わる条件は、必ず製品同梱の取扱説明書とメーカー公式の記載に従ってください。お子さまの発育や体調に関する判断は、自己判断せず医師にご相談ください。

日本で買えるNUNAのベビーカーは10モデル

NUNAはオランダ発のブランドで、日本での正規取り扱いは株式会社カトージが運営する nuna-baby.jp です。ここに載っているベビーカーは、BMW collectionの3機種を含めて10モデルでした。

まず、公式サイトの記載をそのまま書き出します。並べ替えず、書かれている単位と但し書きのままです。

モデル使用月齢(公式表記)重量(公式表記)安全基準欄の記載
IXXA swiv生後1ヶ月から体重15kg(生後36ヶ月頃)約7.5kgSG
IXXA next新生児〜22kg(48ヶ月頃)約6.5kgEN
SWIV新生児〜22kg(4歳頃)9.86kg(レインカバー・アダプターを除く)EN
TRVL lx新生児〜22kg(48ヶ月頃)7.5kgEN
TRIV next新生児〜22kg(4歳頃)9.3kg(レインカバー・アダプター等を除く)EN
MIXX next新生児〜22kg約15kgEN
DEMI next生後6ヶ月〜22kg(48ヶ月)15.5kgEN
MIXX next BMW collection新生児〜22kg(48ヶ月頃)約13kg(レインカバー・アダプターを除く)EN
TRIV next BMW collection新生児〜22kg(4歳頃)9.3kg(同上)EN
TRVL lx BMW collection新生児〜22kg(48ヶ月頃)約7.5kgEN

重量は約6.5kgから15.5kgまで、およそ2.4倍の幅があります。「NUNAのベビーカー」とひとくくりにできる範囲ではありません。

URLの取り違えに注意

nuna-baby.jp の /products/ixxa-swiv というURLは、実際には「TRVL lx BMW collection」の製品ページになっていました。IXXA swivの製品ページは /products/ixxa-swiv-1 です(2026年8月時点)。検索結果から飛ぶと別のモデルのスペックを読んでしまうことがあるので、ページ上部の製品名を必ず確認してください。
また表記は「IXXA swiv」(大文字IXXA+小文字swiv)で、全部を大文字にした「IXXA SWIV」という公式表記は確認できませんでした。別モデルの「SWIV」は全大文字で、これは別の製品です。

「SG」と書かれているのはIXXA swivだけ

上の表でいちばん目を引くのが、右端の列です。10モデル中9モデルが「EN」で、「SG」と書かれているのはIXXA swivだけでした。

そして連動して、対象の書き方も分かれています。

この「1ヶ月から・15kgまで・36ヶ月頃」という書き方は、後述するSG基準のA形の表示例とぴったり重なります。一方の「新生児から・22kgまで」は、欧州EN規格に沿った書き方です。同じブランドの同じ売り場に、日本の基準体系で書かれた製品と欧州の基準体系で書かれた製品が並んでいる——これがNUNAのラインナップの実態でした。

ここは誤解されやすいので、先に線を引いておきます。

「SGがないから危ない」という話ではありません

SGマークは任意の制度で、取得していないことが安全性の欠如を意味するものではありません。実際、エアバギーは公式サイトで自社のベビーカーにSGマークがないことと、欧州のEN1888-2を取得していることを明示しています。基準の選び方はメーカーの方針であり、優劣の話ではありません。この記事は、どのモデルがどの基準の体系で書かれているかを読み分けるための整理です。
なお、製品安全協会が公開している表示事業者のリストは商品ブランド名と一対一で紐づいていないため、リストを根拠に「このブランドはSGを取っている/いない」と断定することもしていません。

IXXA swivについても、書かれていないことがあります。公式の安全基準欄は「SG」の一語だけで、A形なのかB形なのか、認証番号は何番なのかまでは記載がありません。対象月齢の書き方はA形の表示例と一致していますが、公式が「A形」と明示しているわけではないので、この記事では断定しません。気になる場合は、届いた実機の表示ラベルと同梱の取扱説明書、あるいは販売元に確認するのが確実です。

SG基準とEN規格は、比べるものではない

ここが理解できると、上の表の読み方が変わります。

A形とB形の定義

製品安全協会の「ベビーカーのSG基準」(CPSA 0001・2025年6月1日改正)は、ベビーカーを2種類に分けています。

表示の例として、基準そのものに「A形:生後1か月以上36か月以内」「B形:6か月以上48か月以内」という書き方が示されています。IXXA swivの「生後1ヶ月から(生後36ヶ月頃)」は、この表示例と同じ形です。

SG基準は「体重の上限」を定めていない

これは実際に基準本文を読むまで気づけませんでした。ベビーカーのSG基準の本文には、対象の体重を定めた条文がありません。定めているのは月齢の範囲だけです。

つまり、「15kgまで」「22kgまで」という数字は、SG基準が決めた値ではなく、各メーカーが自社で設定した値ということになります。「15kgのほうがSGに沿っている」「22kgだから基準外」といった読み方は、どちらも成り立ちません。

SG基準はEN規格を取り込みながら改正されている

2025年6月1日改正版の巻末には「ベビーカー基準改正の解説」が付いていて、そこにこう書かれています。

SG基準は、EN規格を取り込みながら改正されている。だから「SG=安全、EN=不安」という書き方は、基準そのものの記述と食い違います。

なお、この基準を審議するベビーカー専門部会の委員名簿には、コンビ、ピジョン、カトージ、ストッケ、ダッドウェイ、リッチェル、アイデスといった国内メーカー・輸入代理店に加え、大学の研究者、小児医療機関、消費者団体、試験認証機関の名前が並んでいます。業界だけで作られた基準ではない、という点は押さえておいていいところです。

SGマークが保証しているのは「賠償措置」

もうひとつ、意味を取り違えやすいのがここです。SG基準の表示要件には、取扱説明書に記載すべき事項として次の一文があります。

SGマーク制度は、ベビーカーの欠陥によって発生した人身事故に対する補償制度である旨

製品安全協会の説明でも、賠償の範囲は明確です。

有効期限は品目ごとに定められています。手元の製品の期限は、製品に表示されたSGマークで確認してください。長く使われた個体を譲り受ける・借りる場合は、ここが効いてきます。レンタルと購入の判断は ベビー用品はレンタルと購入どっち? に分けてあります。

IXXA swivの公式スペック

購入したモデルです。日本公式サイト(/products/ixxa-swiv-1)の記載を、そのまま整理します。

項目公式の記載
使用月齢生後1ヶ月から体重15kg(生後36ヶ月頃)
重量約7.5kg(除外物の記載なし)
サイズW54×D96.5×H107cm
折りたたみ時サイズW54×D42.5×H74cm
安全基準SG
保証購入後1年
素材フレーム:アルミニウム+カーボン/タイヤ:EVA
カラービスコッティ/クォーツ/グレイシャー/フォレスト/リベテッド の5色

機能として公式に挙げられているのは、ドリフト機能、別売アダプターによるPIPAシリーズのベビーシート・cari nextの装着、マグネットバックル、専用レインカバー、日本語説明書です。

品番の取り違えに注意

私が購入したのはフォレストで、公式のSKUは 4140141404 です。商品ページの既定表示はビスコッティの 4140141401 になっているため、カラーを選んだつもりでも、番号を控え間違えると別の色の品番になります。ビスコッティとフォレストは末尾1桁しか違いません(…1401/…1404)。注文確認画面では10桁すべてを見てください。

カラーは、ネットで一目惚れして実店舗で確信した

5色のうち、選んだのはフォレストです。理由は単純で、色味が本当に素敵だったことと、汚れが目立ちにくそうな色だったことの2つでした。

ただ、順序は書いておく価値があります。最初にネットの写真で一目惚れして、そのあと実店舗で実物を見て確信しました。逆ではありません。画面で見た色と、売り場の照明の下で見た色は、同じではないからです。カラーで迷っているなら、候補を絞るのはネット、決めるのは実物という順番をおすすめします。

海外公式の情報を日本仕様として読まないこと

IXXA swivについては、台湾のnuna公式サイトに、対面と背面の切り替え、4段階リクライニングとフルフラット、四輪サスペンション、カゴの耐荷重といった記載があります。ただし台湾公式自身が「製品仕様は販売地域の法規により異なる」と注記しており、これらは日本公式サイトには記載がありません。この記事では、日本公式にない項目を日本仕様として扱っていません。日本で買う個体の仕様は、日本公式の記載と同梱の取扱説明書で確認してください。

高島屋のPOPUPで知って、実店舗でも見て決めた

スペックの話が続いたので、どうやってこの機種にたどり着いたかも書いておきます。

NUNAを最初に見たのは、高島屋のPOPUPでした。それまで名前も知りませんでした。そこで実物を見て、その後NUNAの実店舗でも実物を見て、最終的に高島屋で購入しています。同じ製品を、違う売り場で複数回見てから決めたという形です。

ネットのスペック表だけで決めなかったのは、抱っこ紐を高島屋で試着したときに、画面で見ていたものと実物の印象が違うと分かっていたからでした(その話は ベビービョルン ハーモニーの開封抱っこ紐の試着で見る6点 に書いています)。

そのうえで、NUNAのIXXA swivに決めた理由は3つです。

  1. デザイン性
  2. 横移動ができる機能性(公式でいうドリフト機能にあたります)
  3. 畳んだときのサイズ

3つ目については、公式の折りたたみ時サイズがW54×D42.5×H74cm。数字を見てから、実物の大きさも売り場で確認しています。ただし、自分で畳んでみた感触や、家に置いたときの収まりは書けません。まだ使っていないからです。

1つ目の「デザイン性」は完全に主観です。他社が劣っているという意味ではありません。ベビーカーは数年間、毎日目に入るものなので、そこを判断材料に入れること自体は不合理ではない、というくらいの意味です。

サイベックス Melio Carbon と最後まで悩んだ

正直に書くと、買う直前までいったのはサイベックスのMelio Carbon(メリオカーボン)でした。最後にNUNAへ振れたというだけで、Melio Carbonが劣っていると判断したわけではありません。むしろ、最後まで残っていた時点で良い製品だと考えていました。

両者の公式スペックを、1対1で並べます。

項目NUNA IXXA swivサイベックス メリオ カーボン(2026)
使用月齢生後1ヶ月から体重15kg(生後36ヶ月頃)参考年齢 生後1ヵ月〜3歳頃まで
上限体重15kg耐重量 〜15kgまで
重量約7.5kg(除外物の記載なし)5.9kg(付属品除く
安全基準の公式表記SG公式サイト上に記載を確認できず
シートの向き日本公式に記載なし両対面式(対面・背面どちらでも折りたたみ可)
折りたたみ折りたたみ時 W54×D42.5×H74cm収納サイズ 長さ54×幅49×高さ69cm
走行・緩衝系フレームはアルミニウム+カーボン、タイヤはEVA。ドリフト機能ハンドル高さ3段階、4段階シートリクライニング
トラベルシステム別売アダプターでPIPAシリーズのベビーシート・cari nextを装着可別売カーシートアダプターで「クラウド」「エイトン」シリーズに適合
新生児期の付属記載なし新生児用インレイ同梱
保証購入後1年公式サイト上に記載を確認できず

数字だけを見れば、軽さはメリオ カーボン(5.9kg)安全基準欄に日本のSGが明記されているのはIXXA swiv、という分かれ方です。ただし前章のとおり、「記載を確認できず」は「基準がない」という意味ではありません。私が公式ページで確認できなかった、というだけです。

そしてこの2台の重量も、そのまま引き算はできません。メリオ カーボンの5.9kgは公式に「付属品除く」とあり、その付属品として新生児用インレイ・コンフォートインレイ・ヘッドクッション・バンパーバー・ショッピングバスケットの5点が挙がっています。IXXA swivの約7.5kgには除外物の記載がありません。片方だけ5点外した数字と、外していない数字を引き算しても意味がない、ということです。

なお、私が悩んでいたのは前年のモデルです。この記事では現在アクセスできる公式ページの値を載せました。2025年モデルの日本公式ページは、この記事を書いている時点でサイベックスの日本語サイトからも英語サイトからも消えています。

そのうえで、最後にNUNAを選んだ理由は、上に書いた3つに戻ります。

つまり分岐点は、性能の優劣ではなく、自分が優先した3項目のうち2つが、公式の記載で確認しやすかったほうでした。軽さを最優先するなら結論は逆になり得ます。5.9kgと約7.5kgの差は、階段や車への積み下ろしが日常に入る家庭では効いてくるはずの数字です。

この比較の限界

この表は公式サイトの記載どうしを突き合わせたもので、両機を押し比べた結果ではありません。私はどちらも実際には使っていません。走行性や取り回しは公式の記載から読み取れる範囲を超えるため、この記事では扱っていません。両方が置いてある売り場があるなら、そこで見るのがいちばん確実です。

同じNUNAでも、連結できるとは限らない

これは買ったあとに効いてくる話なので、先に書きます。

わが家はチャイルドシートもNUNAで、「PRUU aire」を選びました。ところが、本人確認済みの事実として、購入したIXXA swivとPRUU aireは連結できません。つまり、わが家はトラベルシステムを使わない前提で組み合わせを決めたことになります。

IXXA swivの公式ページに「装着可」と書かれているのは、別売アダプターを使ったPIPAシリーズのベビーシートとcari nextです。PRUU aireについては公式の対応表記を確認できていないため、この記事では「連結できない」を公式スペックとしては断定しません。ここは私の手元の判断として書いています。

言いたいのは、こういう構造があるということです。

トラベルシステムを使うつもりなら、ベビーカーとチャイルドシートの型番どうしの対応表を、買う前に確認してください。「同じメーカーだから大丈夫」は成り立ちません。チャイルドシート側の選び方は チャイルドシートの選び方 に整理しています。

逆に、トラベルシステムを使わないと決めているなら、この制約は判断から外せます。わが家はそちらでした。使うか使わないかを先に決めておくと、候補の絞り方がだいぶ楽になります。

他社9モデルと並べてみる

比較のために、各社の日本公式サイトから同じ項目を拾いました(いずれも2026年8月時点)。重量の列は、公式の但し書きをそのまま転記しています。ここを削ると比較が成立しません。

モデル使用月齢(公式表記)重量重量の測定条件(公式の但し書き)安全基準の「公式サイト上の記載」
NUNA IXXA swiv生後1ヶ月〜15kg(36ヶ月頃)約7.5kg記載なしSG
アップリカ オプティア クッション グレイス生後1カ月〜36カ月(15kg以下)7.1kg※付属のフットガードを除く製品安全協会A形SG合格品
アップリカ ラクーナ クッション AI生後1カ月〜36カ月(15kg以下)5.7kgショックレスマモール・腰マモール・フロントガードカバーを除くA形SG合格品
コンビ スゴカル エッグショック LA生後1カ月〜36カ月頃(15kg以下)4.6kg※ダッコシートを除く(本体重量)公式サイト上に記載を確認できず
サイベックス メリオ カーボン(2026)参考年齢 生後1ヵ月〜3歳頃(耐重量〜15kg)5.9kg※付属品除く公式サイト上に記載を確認できず
サイベックス リベル(2026)参考年齢 腰のすわった生後6ヵ月頃〜4歳頃(耐重量〜22kg)6.3kg※キャノピー除く公式サイト上に記載を確認できず
エアバギー COCO PREMIER FROM BIRTH生後0ヶ月〜4歳頃(耐荷重27.5kg=シート22kg+カゴ5kg+ドリンクホルダー0.5kg)10.3kg記載なしSGマークなし/欧州EN1888-2を取得と公式が明言
BABYZEN YOYO³(6+)(ストッケ扱い)生後6ヶ月〜48ヶ月(22kg)総重量6.59kgシャーシ6.1kg+シート0.4kg公式サイト上に記載を確認できず
ジョイー ライトトラックス エア(カトージ・廃番1ヶ月〜15kg(36ヶ月頃)10.1kg記載なし公式サイト上に記載を確認できず
ピジョン ランフィ RB5生後1〜36ヵ月本体重量5.9kg※ハグットシート除く安全基準A形

※ジョイー ライトトラックス エアは、カトージ公式で廃番表示です(現行は「ライトトラックス 3 DLX」)。旧モデルの公表値として参照しています。

この列は「各社の公式サイトに記載があるかどうか」の比較であり、安全性の優劣を示すものではありません。「記載を確認できず」は、その製品に基準がないという意味ではありません。私が公式サイトで確認できなかった、というだけです。

サイズについても、同じ注意が要ります。各社で表記の並び順が違います。NUNA・アップリカ・コンビ・ピジョンは W×D×H の順、BABYZEN YOYO³は長さ×高さ×幅の順(106×86×44cm、折りたたみ時52×44×18cm)、サイベックスは長さ×幅×高さの順です。単位もcmとmmが混在します。並べ替えずに、そのまま読むのが安全です。

なお、BABYZEN YOYO³はフレームとカラーパックが別売という構成です。「本体を買えば使える」とは限らないので、購入単位も確認する項目に入ります。

タイプ(A型・B型・AB型)そのものの違いは ベビーカーの選び方 に整理しました。

重量の数字を、横に並べて比べてはいけない

上の表で、いちばん見てほしいのが4列目です。

何を含んだ重量なのかが、そろっていません。除外されている部品を後から付ければ、実際に持ち上がる重さは公表値より増えます。逆にYOYO³のように「総重量」と明記しているものは、内訳まで公開されています。

この状態で「4.6kg対7.5kg」と並べると、2.9kgの差があるように見えます。でもその差の一部は、部品を数えているか数えていないかの差です。少なくとも、同じ条件で測った差ではありません

比較表を作るなら、やることは単純です。

  1. 公式ページの重量を、但し書きごとコピーする
  2. 但し書きが違うモデル同士は、差を数字で語らない
  3. どうしても比べたいなら、除外されている部品を実際に持つのかどうかで考える(ダッコシートやフロントガードを常時付けるなら、それは持ち上げる重さに入る)

数字を丸めて横並びにした瞬間、その表は正確さを失います。ここは、他の比較記事を読むときのチェックポイントとしても使えます。

そして繰り返しますが、私はまだ実機を押していません。だから「7.5kgは重いのか軽いのか」は書けません。書けるのは、公表値の読み方までです。実物の重さや扱いやすさは、売り場で持ち上げて確かめるのが確実です。買う場所の考え方は ベビー用品はどこで買う?、買う時期は ベビーカーはいつ買う? にまとめています。

「0か月から」と「1か月から」が分かれる理由

対象月齢の表記も、比較でつまずきやすいところです。エアバギーは「生後0ヶ月〜」、NUNAの多くのモデルは「新生児〜」、IXXA swivとアップリカ・コンビ・ピジョンの多くは「生後1カ月〜」。

これは性能の差ではなく、どの規格の書き方に合わせているかの差です。その根拠が、SG基準の改正解説そのものに書かれていました。

適用月齢は、EN規格に合わせて新生児からの使用について審議を行ったが、SG基準の適用開始月齢は、制定時において2か月からであり、その後に生後1か月に改正した経緯がある。日本国内のベビーカーは生後1か月からの使用が定着していることから、従来通りA形は新生児期(生後1か月)を過ぎてからとした。

つまり、「新生児から」に合わせる案は審議されたうえで、日本では生後1か月からの使用が定着しているという理由で、A形は従来どおりとされたのです。B形についても「EN規格との整合を考慮して、従来は7か月からの使用を6〜7か月からとした」と書かれています。

ここから読み取れることは2つあります。

買う前に確認しておく5項目

公式スペックを見るときに、私が実際に照らし合わせた項目です。

1. トラベルシステムに対応しているか、どの型番と対応しているか

前章のとおりです。ブランドではなく型番どうしの対応を確認してください。アダプターが別売のこともあります。詳しくは 同じNUNAでも、連結できるとは限らない に書きました。

2. 折りたたみ時のサイズ(展開時より重要な場合がある)

IXXA swivの折りたたみ時はW54×D42.5×H74cm。玄関、クローゼット、車のトランクのどこに入れるかを先に決めておくと、この数字が意味を持ちます。展開時のサイズより、こちらのほうが生活に効いてくる場面が多いはずです。

3. 重量に何が含まれているか

前章のとおりです。除外物の但し書きを必ず見てください。

4. タイヤの素材と構造

IXXA swivのタイヤはEVA、フレームはアルミニウム+カーボン。エアバギーはエアタイヤ、ジョイー ライトトラックス エアは後輪10インチのラバータイヤ、ピジョン ランフィ RB5は対面時の前輪Φ180mm・後輪Φ165mm。同じ「ベビーカー」でも走行系の設計が違います。ただし、これが押し心地にどう効くかは実機を押した人にしか書けないので、ここでは素材と数値の確認までにとどめます。

5. 保証の期間と条件

IXXA swivは「購入後1年」。保証は正規販売店での購入や購入証明の保管が条件になることが多いので、箱を開ける前に、同梱の保証書と案内を抜いておくのが確実です。ここは抱っこ紐で先に痛感した点で、ベビービョルン ハーモニーの開封 にも書きました。

事故データが示す、「買ったあと」に効くこと

機種選びと同じくらい、あるいはそれ以上に結果を左右するのがここです。以下はすべてベビーカー全般についての公的な調査・注意喚起で、特定の製品を名指ししたものではありません。

国民生活センターの調査(2019年12月12日公表/2024年11月21日更新)

そして、テストの結果がこうです。

基準を満たした製品でも、ハンドルに3kgの荷物を掛けると、転倒に至る角度は約1〜12度まで下がりました(背面・乳児ダミー人形使用時)。製品選びでは埋められない領域があることが、この数字に出ています。

さらに、ハンドルに掛けた荷物が原因で乳幼児がけがをした事例24件を調べたところ、受傷者の年齢は7カ月未満が約8割受傷部位は頭部と顔面が9割以上、入院や通院を要するものが約5割でした。首すわり前後の、いちばん小さい時期に集中しています。

荷物の置き場所についても記載があります。座席下のカゴの容積は9,000〜18,000cm³あり、取扱説明書には最大積載荷重が5kgまでとの記載がありました。カゴを使っている人は94%と多い一方で、「使いづらい」と答えた人も25%います。使いづらいからハンドルに掛ける、という流れが、そのまま転倒につながる構図です。

消費者庁 子ども安全メール Vol.627(2023年5月18日)

具体的な事例が公表されています。

施設で、別の階にエレベーターで移動しようとしたが、目的の階に止まらなかったため、下りエスカレーターを利用した。乗る際に、ベビーカーが引っかかり、シートベルトをしていなかった子どもが投げ出されて10段下まで転落した。救急搬送され、頭蓋内損傷のため入院となった。(0歳)

他にも、座席に立ち上がって転落し頭蓋骨骨折と診断された事例(1歳)、ハンドルに掛けていた荷物の重みで倒れた事例(2歳)、開閉時に指を挟んだ事例(1歳)が挙げられています。

同メールが示すポイントは次のとおりです。

電車やバスで使うなら(国土交通省の指針)

外出前提でベビーカーを選ぶなら、ここも知っておく価値があります。

国土交通省の「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」のとりまとめ(平成26年3月)には、こう書かれています。

車内への持ち込み可能なサイズを超える場合、バス車両の構造上折りたたまずに持ち込むことが困難な場合、走行環境が厳しい区間を走行するバスの場合などを除き、公共交通機関においてベビーカーを折りたたまずに使用できるよう取り扱うことを基本とした

「混雑時は折りたたむべきか」という議論を経て、折りたたむことを一律に求めるのは子どもの安全面で困難という結論に至った、という経緯まで明記されています。抱っこした状態で立ったまま乗車すると体勢が不安定になり危険だから、というのが理由です。

同じとりまとめが、使用者側に求めているのは次の5点です。

駅のホームは排水のために勾配がついている、という指摘は知りませんでした。ストッパーをかけずに置くと動く前提で書かれています。

なお、ベビーカーマーク(使用できる場所・設備を示す)とベビーカー使用禁止マーク(エスカレーター等)は、この協議会で決定された統一マークで、平成27年5月にJIS化されています。売り場や駅で見かけたら、それが判断材料です。

この記事で断定していないこと

まとめ

タイプから絞りたい方は ベビーカーの選び方、買う時期は ベビーカーはいつ買う?、準備全体は 出産準備リスト をどうぞ。

出典・ご確認先(2026年8月時点で確認)

他社製品スペックの参照先(いずれも2026年8月時点でアクセスして確認)

「安全基準」欄の記載の仕方は、各社で3通りに分かれます。アップリカの2製品は「製品安全協会A形SG合格品」と明記、ピジョンは「安全基準A形」とだけ記載(SG・製品安全協会の語なし)、エアバギーはSGマークを取得していないことをEN1888-2の取得とセットで公式が自ら開示しています。この3つを「あり/なし」に潰すと、比較として成立しません。そして記載がないことは、取得していないことを意味しません

※仕様・表記は変わることがあります。安全に関わる条件は、必ず製品同梱の取扱説明書とメーカー公式の記載に従ってください。お子さまの発育や体調に関する判断は、自己判断せず医師にご相談ください。

関連記事:ベビーカーの選び方ベビーカーはいつ買う?ベビー用品はレンタルと購入どっち?抱っこ紐の試着で見る6点。カテゴリ一覧は 子育て・ベビー用品 へ。

よくある質問(FAQ)

NUNAのベビーカーはSGマークが付いていますか?

日本公式サイト(nuna-baby.jp)で確認できる10モデルのうち、安全基準の欄に「SG」と記載されているのはIXXA swivの1機種だけです。IXXA next・SWIV・TRVL lx・TRIV next・MIXX next・DEMI next、およびBMW collectionの3機種は、いずれも「EN」と記載されています。ただしIXXA swivの製品ページにもA形・B形の別や認証番号までは書かれていないため、その先は公式に確認してください。

IXXA swivは何ヶ月から何kgまで使えますか?

日本公式サイトの記載は「生後1ヶ月から体重15kg(生後36ヶ月頃)」です。これはSG基準のA形の表示例(例:A形 生後1か月以上36か月以内)と同じ書き方です。一方でNUNAの他モデルは「新生児〜22kg(48ヶ月)」という書き方で、こちらは欧州EN規格に沿った表記です。同じブランド内で対象の書き方が分かれています。

SG基準とEN規格ではどちらが安全ですか?

優劣を比べるものではありません。製品安全協会のベビーカーのSG基準(CPSA 0001・2025年6月1日改正)の解説を読むと、開口部やすき間、背もたれの角度と長さ、シートベルトの身体保持性能、折りたたみ機構、振動衝撃試験など複数の項目で「EN規格を取り入れた」「EN規格に合わせて」と明記されています。SG基準はEN規格を取り込みながら改正されており、SGがあるからENより安全、という関係にはありません。

ベビーカーの重量は各社の数字をそのまま比べていいですか?

比べられません。何を含んだ重量かが各社で違うためです。NUNA IXXA swivは「約7.5kg」で除外物の記載がなく、コンビ スゴカル エッグショック LAは「4.6kg ※ダッコシートを除く」、アップリカ ラクーナ クッション AIは「5.7kg(ショックレスマモール・腰マモール・フロントガードカバーを除く)」、ピジョン ランフィ RB5は「5.9kg ※ハグットシート除く」、BABYZEN YOYO³は「総重量6.59kg(シャーシ6.1kg+シート0.4kg)」と、条件がそろっていません。数字を並べるときは、必ず但し書きも一緒に転記してください。

NUNAで揃えれば、ベビーカーとチャイルドシートは必ず連結できますか?

必ずしも連結できるとは限りません。IXXA swivの日本公式ページで装着可と書かれているのは、別売アダプターを使ったPIPAシリーズのベビーシートとcari nextです。運営者の手元ではチャイルドシートにNUNAのPRUU aireを選びましたが、購入したIXXA swivとは連結できないため、トラベルシステムを使わない前提で組み合わせています(PRUU aireの対応可否は公式表記を確認できていないため、公式スペックとしては断定していません)。他社でも、アップリカのラクーナ クッション AIは公式のエアキャリー対応製品リストに掲載されていますが、同リストでアタッチメント(別売)が必要と注記されているのはルーチェシリーズとスムーヴシリーズで、ラクーナシリーズには注記がありません。一方でオプティア クッション グレイスはキャリートラベルシステムに対応していないと明記されています。ブランドではなく型番どうしの対応表を、買う前に確認してください。

ベビーカーを買ったあと、いちばん効く安全対策は何ですか?

国民生活センターの調査(2019年12月12日公表・2024年11月21日更新)が示しているのは、ハンドルに荷物を掛けないこと、シートベルトを毎回締めること、荷物は座席下のカゴに入れることの3つです。同センターのテストでは、乳児ダミー人形を乗せたベビーカーが登り方向で転倒に至る角度は、ハンドルに3kgの荷物を掛けない場合が約17〜27度、掛けた場合が約1〜12度で、約15度小さくなりました(背面の場合)。座席下のカゴの最大積載荷重は、調査対象の全銘柄の取扱説明書で5kgまでと記載されていました。