生成AIを開いたものの何を入力すればいいか分からず閉じた人へ。総務省の白書では使わない理由の2位が「使い方がわからない」38.8%で、日本は4か国中最も高い割合です。企業の利用用途トップ3はすべて文章の仕事。最初の1回で頼む3つと、コピペで使える指示文をまとめました。
生成AIの最初の1回は、「新しいこと」を頼まなくていいです。今日あなたが読んだ・書いた文章をそのまま貼り付けて、要約・下書き・言い換えのどれかを頼む。それだけで一歩目は終わります。企業がAIを使っている用途の上位3つは、すべて「文章を扱う仕事」でした。絵でもプログラムでもありません。
そして前提として、使い方がわからないのはあなただけではありません。総務省の調査では、日本で38.8%が同じところで止まっています。この記事は、その38.8%から抜ける最初の1回を決めるためのものです。
この記事の要点
「使い方がわからない」は、能力の問題ではなく「最初のお題が決まっていない」だけの問題です。 お題を先に決めてしまえば、その日のうちに一歩目が終わります。
- 日本では、テキスト生成AIを使わない理由の2位が「使い方がわからない」38.8%。4か国中で最も高い
- 企業の利用用途トップ3は要約・翻訳・校正/文書作成/情報検索。すべて文章の仕事
- 最初の1回は「手元の文章を貼って、要約・下書き・言い換え」の3つから選ぶ
- 指示文に足りないのはたいてい目的・相手・形式・長さの4つ
- 機密情報と個人情報は入力しない。数字と固有名詞は自分で確認する
実体験メモ
私はプログラミングの知識がないまま、AIへの日本語の指示だけで、いま読んでいるこのサイト(手書きの記事は約290本。ほかに、公的データから自動生成しているページと、無料ツール13本があります)を作り、日々の運営も続けています。コードは書けませんし、書けるようにもなっていません。やっていることは終始、「こういう文章が欲しい」「この情報を整理して」と日本語で頼み、返ってきたものを自分で確認して直す——これの繰り返しです。
この経験から言えるのは、生成AIで最初につまずくのは操作でも技術でもなく、「自分の仕事のどこで使うのかが決まっていない」ことだけだということです。逆に言えば、お題さえ決まれば、非プログラマーでも実際にここまで来られます。この記事では、その「お題の決め方」を私が実際に使っている形で書きます。
「使い方がわからない」で止まっているのは、あなただけではない
まず、数字で安心してもらうところから始めます。
総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月公表)では、何らかの生成AIサービスを「使っていない(過去使ったことがない)」と回答した人に、テキスト生成AIを使わない理由を聞いています。日本の回答で多かった上位2つは次のとおりです。
- 「自分の生活や業務に必要ない」42.4%
- 「使い方がわからない」38.8%
つまり、日本で生成AIを使っていない人のうち4割近くが、あなたと同じ場所で止まっています。「触ってはみたけれど、何を入力すればいいか分からずタブを閉じた」——これは珍しい失敗ではなく、この国では多数派に近い出来事です。
「使い方がわからない」は日本だけ突出している
同じ質問を4か国で比べると、日本の位置がはっきりします。
| 国 | 「使い方がわからない」を挙げた割合 |
|---|---|
| 日本 | 38.8% |
| 中国 | 32.9% |
| 米国 | 18.5% |
| ドイツ | 16.5% |
米国・ドイツでは2割を切っているのに対し、日本は38.8%。調査対象の4か国のうち、日本が最も高いという結果です。
これは「日本人が不器用だから」という話ではないと私は考えています。むしろ、使い方を教わる機会と、身近な成功例に触れる機会が少ないことの表れに近いはずです。だから対処法も単純で、「自分の仕事で1回うまくいく例」を1つ持てばいい。それがこの記事の残り全部です。
利用率そのものにも差がある
同じ白書では、生成AIの利用経験率も出ています。
- 日本 58.8%(2024年度26.7%/2023年度9.1%)
- 米国 75.6%/ドイツ 75.6%/中国 93.6%
数字だけ見ると日本も一気に伸びたように見えますが、ここには但し書きが必要です。2025年度の調査から15〜19歳が新たに対象に加わっており、過去の調査と同じ20歳以上に限ると52.2%になります。前年比較をするなら、この52.2%のほうを見るのが公平です。
この数字の前提(引用する前に読んでください)
本記事で紹介した個人の数値は、総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月公表)に基づきます。調査はインターネットモニター調査で、回答者数は日本1,236人(10代〜60代 各206人)、米国・ドイツ・中国は各624人、調査期間は2026年1月〜2月です。「何万人規模の調査」ではありません。
また「使わない理由」の割合は、生成AIサービスを使ったことがないと回答した人を母数とした回答であり、回答者全体に対する割合ではありません。利用経験率は、2023・2024年度が20歳以上を対象、2025年度から15〜19歳を追加しているため、経年比較には20歳以上の52.2%を併記しています。数値の詳細と調査設計は、白書ポータル(soumu.go.jp)および付注PDFでご確認ください。
なぜ「何を入力すればいいか」が浮かばないのか
次は原因のほうに進みます。私自身が毎日AIを使っていて感じるのは、最初の空白には次の3つが絡んでいる、ということです(ここは調査結果ではなく、私の実感としての整理です)。
1つ目は、検索の癖が抜けないこと。 検索窓には「単語」を入れます。だから入力欄を見ると、つい「生成AI 使い方」のような単語を入れて、当たり障りのない一般論が返ってきて終わります。生成AIの入力欄は検索窓ではなく、事情を知らない新人に仕事を頼むメモ欄です。単語ではなく、頼みごとを文章で書く場所だと思ってください。
2つ目は、「正しい入力」があると思ってしまうこと。 プロンプトの正解を知らないと使えない、と身構えると手が止まります。実際には、雑に頼んで、返ってきたものを見て、足りない前提を足す——この往復が普通の使い方です。1回で決めなくていいと分かった瞬間に、入力のハードルは下がります。
3つ目は、自分の仕事のどこで使うのかが決まっていないこと。 これが本丸です。「便利らしい」は知っていても、月曜の朝の自分の机の上のどれを渡すのかが決まっていない。だから開いても空白のままになります。次の章は、この3つ目を潰すためのものです。
答えは「企業が実際に何に使っているか」に出ている
自分で用途を思いつく必要はありません。すでにAIを使っている組織が、何に使っているかを真似すればいいからです。
IPA(情報処理推進機構)「国内企業のDX動向・AI活用動向のポイント」(2026年7月16日公表・回収1,799社。調査期間2026年4月17日〜6月12日)で、AIの利用用途の上位は次の結果でした。
| 順位 | AIの利用用途 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 文書・音声の要約・翻訳・校正 | 82.5% |
| 2位 | 文書・レポートの作成 | 80.5% |
| 3位 | 情報の検索・収集・分析 | 77.0% |
見てほしいのは順位ではなく、上位3つの中身がすべて「文章を扱う仕事」だという一点です。絵を描かせるでもなく、プログラムを書かせるでもなく、動画を作らせるでもない。現場でいちばん使われているのは、地味な文章仕事でした。
これは非プログラマーの会社員にとって、かなり良い知らせです。あなたの1日には、読む文章と書く文章が必ずあります。素材はもう机の上にあるということだからです。
なお、この調査は企業(法人)を対象としたものです。前章の白書は個人を対象とした調査なので、両者の数字は別々のものとして読んでください。
最初の1回で頼む3つの仕事
用途の当たりがついたので、具体に落とします。次の3つから1つ選んで、今日中に1回やる。これが最初の1回です。
| 仕事 | AIに渡すもの | 頼むこと | あなたが確認すること |
|---|---|---|---|
| 1. 要約 | 長いメール、会議のメモ、資料の本文 | 3行にまとめる/決定事項とやることを分ける | 数字・日付・固有名詞が原文どおりか |
| 2. 下書き | 返信したいメールの本文と、返したい内容の要点 | 返信文のたたき台を作る | 事実関係と、相手への言い方が適切か |
| 3. 言い換え・校正 | 自分が書いた文章 | 誤字脱字の指摘/もっと分かりやすい表現に | 直された結果、意味が変わっていないか |
3つに共通するのは、あなたが答えを知っている仕事だという点です。元の文章を読んでいるのはあなたなので、AIの出力が良いか悪いかを自分で判定できます。ここが初回として重要です。
逆に、最初の1回でやってはいけないのは「自分に判定できない質問」です。たとえば知らない分野の解説を頼んでも、返ってきた内容が正しいか判断できません。生成AIはもっともらしい誤りを混ぜることがあるので、判定できない題材を初回に選ぶと「合っているのか分からない」という不安だけが残ります。誤りの見抜き方は AIの回答は間違う前提で使う にまとめました。
いちばん失敗しにくいのは「要約」
3つのうち1つに絞るなら、要約をおすすめします。理由は3つあります。
- 素材が確実に手元にある(長いメールや資料は誰の机にもある)
- 出力がすぐ検証できる(原文と見比べるだけ)
- 効果を体感しやすい(読む時間が実際に減る)
会議の音声から議事録まで通したい場合は AIで議事録・会議メモを作る方法、文字起こしのツール選びは AI文字起こしのおすすめと選び方 が続きになります。ただし初回はツールを増やさず、手元のテキストを貼るだけにしてください。
そのままコピペできる指示文3つ
考えずに始められるよう、そのまま使える形にしておきます。角かっこの部分だけ差し替えて、あとは自分の文章を下に貼り付けてください。
1. 要約を頼む
以下の文章を、内容を知らない人にも分かるように3行で要約してください。
そのうえで、決まったこと・まだ決まっていないこと・私がやるべきことを
それぞれ箇条書きで分けて書いてください。
文章に書かれていないことは推測で補わず、「記載なし」としてください。
---
(ここに元の文章を貼り付け)
2. 返信メールの下書きを頼む
以下のメールへの返信の下書きを作ってください。
・相手:[取引先/社内の上司 など]
・伝えたいこと:[例)今週は対応できない、来週月曜なら可能]
・トーン:丁寧だが、回りくどくしない
・長さ:200字程度
事実として確認できないことは書かず、[確認中]と置いてください。
---
(ここに元のメールを貼り付け)
3. 自分の文章を分かりやすくしてもらう
以下は私が書いた文章です。次の3点をお願いします。
1. 誤字脱字・不自然な言い回しの指摘
2. 意味を変えずに、より分かりやすくした修正版
3. どこをなぜ直したかの説明(3点まで)
元の主張や結論は変えないでください。
---
(ここに自分の文章を貼り付け)
どの指示文にも「書かれていないことは補わない」という一文を入れてあります。生成AIは空白を埋めようとして推測を書きがちなので、先に「埋めなくていい」と伝えておくと、確認する箇所が減ります。
指示文をもっと自分の仕事に寄せたい場合は、当サイトの無料ツール AIプロンプトビルダー で項目を埋めながら作れます。書き方の考え方そのものは AIプロンプトの書き方 完全ガイド にまとめています。
思ったのと違う答えが返ってきたら、足すのは4つだけ
初回でよくあるのが「頼んだのに、なんかズレている」です。ここで言い回しをこねくり回す必要はありません。足りないのはたいてい次の4つです。
- 目的:何のためにその文章が要るのか(例:上司に判断してもらうため)
- 相手:誰が読むのか(例:この分野を知らない他部署の人)
- 形式:どんな形で欲しいのか(例:箇条書き/表/そのまま送れるメール文)
- 長さ:どのくらいの分量か(例:200字/3行/A4半分)
この4つを1行ずつ足して、もう一度同じ依頼を投げるだけでかまいません。やり取りの往復は失敗ではなく、標準の使い方です。それでも噛み合わないときの立て直し方は ノンプログラマーがAIで失敗した点と対処法、AIを壁打ち相手にして考えを整理する方法は AI壁打ちのやり方 が参考になります。
期待値の調整:AIは仕事を速くするが、売上を上げる魔法ではない
続けるうえで、先に期待値を合わせておきたい数字があります。前出のIPAの企業調査(回収1,799社)で、AI導入による具体的な効果として挙がった項目です。※この調査のAIには生成AI以外も含まれます。
- 「業務が効率化したり迅速化した」91.6%
- 「売上や利益が向上した」3.9%
この落差は、生成AIの現在地をよく表しています。AIは作業を速くする道具としては圧倒的に評価されているが、売上を生む装置としてはまだほとんど評価されていない、ということです。
だから最初の1回の目標は、「AIで何かすごいことをする」ではなく、「いつもの作業が少し速く終わる」で十分です。この期待値なら裏切られませんし、実際に速くなった感覚は次の1回につながります。AIで空いた時間をどう使うかは AIで仕事を時短する始め方 に書きました。
なお、この91.6%・3.9%は企業を対象とした調査結果です。個人が使う場合の効果を示した数字ではない点にご注意ください。
使い始める前に決めておくこと:入力してはいけない情報
実務で使うなら、ここだけは最初に線を引いてください。生成AIに入力した内容は、サービスや設定によっては保存されたり、モデルの改善に使われたりすることがあります。
原則として入力しないほうがよいもの:
- 顧客・取引先・同僚の個人情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)
- 社外秘の資料、未公開の数値、契約書の中身
- パスワード・APIキーなどの認証情報(これはそもそも渡さない)
とはいえ、これらを避けると仕事に使えない、ということはありません。判断に必要のない固有情報は置き換えれば済むからです。社名は「A社」、金額は仮の数字、氏名は「担当者」。要約も下書きも校正も、置き換えたままで問題なく動きます。実データは自分の手元で差し込んでください。
データの取り扱いはサービス・プラン・設定によって異なり、内容は更新されます。必ず各サービスの公式なデータ取り扱い方針を確認し、勤務先にルールがある場合はそれに従ってください。 具体的な線引きは 仕事でAIを使うときの情報漏洩・セキュリティ対策、ChatGPTの設定面は ChatGPTに入れてはいけない情報 で扱っています。
出てきた答えを、そのまま使わない
もうひとつだけ。生成AIは、知らないことも自然な言い切りの形で書きます。滑らかな文章と、正しい文章は別物です。
最初の1回で選んだ3つの仕事(要約・下書き・校正)は、元の文章が手元にあるので確認が簡単です。見るポイントは3つに絞れます。
- 数字(金額・日付・件数)が原文と一致しているか
- 固有名詞(会社名・人名・製品名)が正しいか
- 原文にない話が足されていないか
特に、お金・医療・法律・安全に関わる内容は、AIの回答を下調べにとどめ、最終的な判断は必ず公式情報や専門家への確認で行ってください。ここは間違いの確率の問題ではなく、間違えたときに取り返しがつきにくい領域だからです。
続けるコツは「新しいことを探さない」
初回が終わったあと、多くの人は「次は何に使おう」と新しい用途を探しに行って、また止まります。おすすめは逆で、同じ3つを1日1回、繰り返すことです。
- 長いメールが来たら、まず貼って要約させる
- 返信に迷ったら、まず下書きを出させる
- 送る前の文章を、一度読ませる
3つとも「新しい作業を増やす」のではなく、すでにやっている作業の入口にAIを挟むだけです。だから続きます。慣れてくると「これも頼めるのでは」と自分で思いつくようになり、用途はそこから広がります。全体像を先に眺めたい場合は AI活用 完全ガイド を、ツール選びで迷ったら AIチャットツール比較 をどうぞ。
出典と免責
個人の利用データ:総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月公表)。ポータル https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/r08.html/個人のAI利用(PDF) n1110000.pdf/付注・調査設計(PDF) 01fuchuu.pdf。
企業の利用データ:IPA(情報処理推進機構)「国内企業のDX動向・AI活用動向のポイント」(2026年7月16日公表・回収1,799社。調査期間2026年4月17日〜6月12日) press20260716.pdf。
本文中の指示文はすべて一例で、生成AIの応答は同じ指示でもその都度変わります。各AIサービスの機能・料金・データの取り扱いは変更が頻繁なため、最新の内容は必ず各公式サイトでご確認ください。お金・医療・法律・安全に関わる判断は、AIの回答ではなく公式情報および専門家への確認を優先してください。特定のサービスを最良と推奨するものではありません。
まとめ:38.8%から抜けるのは、今日の1回でいい
- 「使い方がわからない」は日本で38.8%(使わない理由の2位)。米国18.5%・ドイツ16.5%・中国32.9%と比べても最も高く、あなただけの問題ではない
- 企業のAI利用用途の上位3つは要約・翻訳・校正82.5%/文書作成80.5%/情報検索77.0%。すべて文章を扱う仕事
- 最初の1回は「手元の文章を貼って、要約・下書き・言い換え」。自分で正誤を判定できる題材を選ぶ
- ズレたら言い回しではなく目的・相手・形式・長さを足す。往復は標準の使い方
- 効果は効率化91.6%/売上向上3.9%(企業調査)。速くなることを目標にする
- 機密情報・個人情報は入力しない。数字と固有名詞は自分で確認する
私はプログラミングができないまま、AIへの日本語の指示だけでこのサイトを作って運営しています。特別な技術は一度も使っていません。使ったのは、「これをこうしてほしい」と日本語で書くことだけです。
いま開いているタブに、今日届いた長いメールを貼り付けて、「3行で要約して」と送ってください。それで最初の1回は終わりです。
関連記事:ChatGPTの使い方(初心者向け)/AIプロンプトの書き方 完全ガイド/AIの回答は間違う前提で使う/仕事でAIを使うときの情報漏洩・セキュリティ対策/ノンプログラマーがAIで失敗した点と対処法/AI活用 完全ガイド。AI活用の記事一覧は AIノウハウ からどうぞ。
よくある質問(FAQ)
生成AIの使い方がわからないのは、自分だけなのでしょうか?
あなただけではありません。総務省『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月公表)によると、生成AIを使わない理由として日本で「使い方がわからない」を挙げた人は38.8%で、「自分の生活や業務に必要ない」42.4%に次ぐ2位でした。同じ項目は米国18.5%・ドイツ16.5%・中国32.9%で、調査対象4か国のうち日本が最も高くなっています。なおこの割合は、生成AIサービスを使ったことがないと回答した人を母数とした回答です(日本1,236人・米独中は各624人のインターネットモニター調査)。
最初の1回は、生成AIに何を頼めばいいですか?
「今日あなたが読んだ、または書いた文章」をそのまま貼り付けて、要約・下書き・言い換えのどれかを頼むのが現実的です。IPA「国内企業のDX動向・AI活用動向のポイント」(2026年7月16日公表)で企業のAI利用用途の1位は「文書・音声の要約・翻訳・校正」82.5%、2位「文書・レポートの作成」80.5%、3位「情報検索・収集・分析」77.0%と、上位3つがすべて文章を扱う仕事でした。絵を描かせることやプログラムを書かせることから始める必要はありません。
指示文(プロンプト)には何を書けば伝わりますか?
凝った言い回しは不要で、足りないのはたいてい「目的・相手・形式・長さ」の4つです。何のためにその文章が必要か、誰が読むか、どんな形(箇条書き・表・メール文)で欲しいか、どのくらいの分量か。この4つを1行ずつ足すだけで、返ってくる内容は大きく変わります。うまくいかないときは言い回しを直すより、抜けている前提を足してください。
生成AIに入力してはいけない情報はありますか?
会社の機密情報、顧客や同僚の個人情報、未公開の数値、パスワードやAPIキーなどの認証情報は、原則そのまま入力しないでください。判断に必要ない情報は、社名を「A社」、金額をダミーに置き換えてから渡せば十分に仕事は進みます。入力データの扱いはサービスやプラン、設定によって異なり変更もされるため、各サービスの公式なデータ取り扱い方針と、勤務先のルールを必ず確認してください。
生成AIを使えば売上は上がりますか?
そこは期待しすぎないほうがよいというのが調査の示すところです。IPA「国内企業のDX動向・AI活用動向のポイント」(回収1,799社の企業調査)で、AI導入による具体的な効果として「業務が効率化したり迅速化した」を挙げた企業は91.6%だった一方、「売上や利益が向上した」は3.9%にとどまりました。AIはまず作業を速くする道具であり、売上を生む魔法ではない、という前提で始めると失望せずに続けられます。なおこれは企業への調査結果で、個人の利用とは条件が異なります。